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【種別】 用語 【用語】 お姉ちゃん 【よみがな】 おねえちゃん 【使用話】 第14話~ リュウタロスが愛理を呼ぶ時に使う呼称 【関連するページ】 用語
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469 私はお姉ちゃん ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/10(木) 22 01 46 ID ZWfYgQ0D 「お~い、お迎え来てるよ~!」 窓際の席に座るクラスメートが窓の外に目を向け突然声をあげた。 クラスメートの声に皆が一斉に此方へ視線を向ける。 何時もの事だから気にしないが、正直めんどくさい。 「…あぁ、ありがとう」 声をかけてくれたクラスメートに軽く手を上げ、カバンを雑に掴み教室を後にすると、だるい足を引き摺り待ち人が居る校門へと向かった。 ロッカーで靴を履き替え、校門に向かって歩いていくと門の前で座っている女性が視界に入ってきた。 長い髪をサイドテールで纏め、フリルのついたピンクのワンピースを着た見知った女性…。 門の端っこにオドオドと隠れて一人一人通り過ぎる生徒の顔を一生懸命見ている。 いや、探しているのだ…。 「………あっ!」 キョロキョロと周りを見渡していた女性は、俺に気がつくなり不安な顔から一転満面の笑みで此方へ手を大きく広げ、一生懸命振りだした。 「見えてるって…」 小さく手を振り替えし、駆け足気味で女性に近づいた。 「たーくん、遅かったね!はい、雨振るから沙理が傘持ってきたよ!」 ピンクの傘を俺に手渡すと、なんの躊躇もなく隣に並んで腕に手を回してきた。 470 私はお姉ちゃん ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/10(木) 22 02 45 ID ZWfYgQ0D 沙理とはこの女性の名前。沙理は自分自信の事を名前で呼ぶのだ。 「ねぇ、たーくんなんで遅かったの?いっばい待ったんだよ?」 腕にしがみつき大きな目で上目遣いでジーッと見つめて来た。 本来なら校門前で何やってんだと教師に怒鳴られるかもしれないが、教師達は皆事情を知っているので誰も何も言ってくる事は無い。 それどころか、微笑ましいモノでも見るような生暖かい目で見てくる。 「いや…まぁ、帰るか」 早くこの居心地悪い場から立ち去りたい。 「うん!あっ、たーくんちょっと待って!」 何かを思い出したように俺の腕から手を放すと、先ほど沙理が居た場所にまた戻っていった。 「ピーちゃんもたーくんを迎えにきたんだよ!ほらっ!」 沙理の手の中には真っ白なウサギの人形が顔を覗かせていた。 ピーちゃんと言うのはこのウサギの名前だ。 数年前にゲームセンターであまりにも欲しがるので俺がUFOキャッチャーで取ってやった人形。 所々汚れているが、沙理の宝物らしい…。 なぜピーちゃんかと言うと、ウサギの人形が夢でピーピー泣いたからだそうだ。 471 私はお姉ちゃん ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/10(木) 22 03 40 ID ZWfYgQ0D 数多くの生徒に見られて居るので、殆どの生徒は素通りするのだが中にはやはり変なモノでも見るような視線を投げ掛けてくるヤツも居る。 「なに、あれぇ?頭おかしいんじゃない?」 「顔は可愛いのにねぇ…彼氏の趣味?」 「シッ 、あんまり見ちゃ可哀想だって」 ワザと俺達に聞こえるように呟いているのだろう…後ろを振り返り睨み付けると慌てて目を反らし歩いていった。 「たーくん、どうしたの?」 きょとんとした表情を浮かべ首を傾げている。 「いや、なんでも無い…帰ろう」 ため息を吐き捨て、歩き出す。 沙理も慌てたように俺の腕を再度抱き締め、一緒に歩き出した。 周りから見たらちょっと痛いバカップルにでも見えるのだろうか?だとしたら本当に頭が痛い話だ。 だって俺達は…。 「なぁ、沙理…。別に毎日迎えにこなくても一人で帰れるぞ?」 「ダメ!沙理が迎えに行くの!たーくん一人じゃ危ないもん…それに沙理じゃなくておねーちゃんて呼ばなきゃダメでしょ!?」 そう、沙理は俺の二つ上…今年19になる実の姉なのだ。 沙理は小さい時に車の事故が原因で能に障害を持っているのだが、俺が物心ついた時にはすでに今の沙理だった。 472 私はお姉ちゃん ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/10(木) 22 04 33 ID ZWfYgQ0D 子供のような純粋な心を持ち、複数の物事を同時進行でこなす事を苦手とする。 だけど何事にも一生懸命で、多少の料理や買い物は一人でできるまでに成長した。 周りにいる女の子と差ほど変わらないのだが……一つ厄介な事がある。 ――それは沙理の執着心と独占欲だ。 俺が赤ちゃんの時から沙理は俺を放そうとしなかったらしい。 小さい時からいつも近くに沙理が居た。 小学生の時だって、休み時間になれば何時も俺が居る教室まで足を運び、昼休みには一緒に給食を共にした。 そのせいで小学生の時は軽くイジメにもあった事がある。 俺の反抗期は多分小学生の時に始まり終わりを迎えているのだろう…。 小学生の時、一時期沙理を遠ざける行為を繰り返していた事があったのだが、沙理の行動が悪化しただけで改善などされなかった。 だから沙理が小学校を卒業した時はホッとした…やっと自分の時間が持てると…。 ――だけど、甘かった…。 沙理は中学校を抜け出し、何度も俺に会いに来たのだ。 無論学校終わりには教室まで迎えに来た。 そんな事が親の不安を大きく煽り、仕方なく俺は沙理と同じ中学校に入学する事になった…。 473 私はお姉ちゃん ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/10(木) 22 05 23 ID ZWfYgQ0D まぁ、その時には既に小さいながらに運命だからと達観していたのを今でも覚えている。 そんな感じで勿論高校も同じ。 今年沙理が卒業したのだが、現状は変わらず沙理は俺から目を放そうとしない。 沙理の目にはいつも俺が写り10数年俺から興味が反れないらしい…。 家に到着すると、まず洗面所へと向かった。 鏡の隣には沙理が書いた、「かえったらうがいてあらいをしましょう」という文字がカラフルに書かれている。数年前に書かれたものなので漢字も使えていない。 と言っても19になった今でも日常的に使う数少ない漢字しか覚えていないのだが…。 「たーくん、おててだして」 沙理が隣に並ぶとニコッと笑い手を前に差し出すよう指示してきた。 沙理の言う通り、洗面器に手を差し出す。 「はぁ~い、手をぱーにしてぐたさぁ~い」 鼻歌混じりに石鹸を泡立てると、俺の指の間に自分の指を絡ませてきた。 沙理の指と俺の指がぬるぬると絡み合う…。 イヤらしく聞こえるが、小さい時からの習慣で俺の手は姉である沙理が洗う事になっているのだ。 「はぁい、今度はうがいで~す」 手を洗い終えると、今度はうがいをするために手の中に水を溜めた。 474 私はお姉ちゃん ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/10(木) 22 07 33 ID ZWfYgQ0D ……無論、沙理の手の中に水が溜まっている。 無言のまま沙理の手に溜まる水に口をつけ、口に含む。 その様子をジーっと見つめる沙理。 視線に気がつきながらも、反応することなく口に含んだ水を洗面器に吐き出した。 「えらいね!それじゃあ、ご褒美にお姉ちゃんチューしてあげる!」 今日一番の笑顔を見せると、此方の許可なく顔を近づけてきた。 「大丈夫だから」 沙理の頭に手を置き、近づいてくる事を阻止する。 いつもなら適当に頬にキスをさせて機嫌よくさせるのだが、今日は疲れているのだ…笑ってキスできるほど余裕がなかった。 「……なんで?たーくん早くこっちにきて」 それが沙理には気に食わなかったらしい…笑顔が消え失せ下から睨み付けている。 「はぁ…夕食までちょっと寝るから…」 手を広げ俺を待つ沙理の隣を通り過ぎ、階段を上る。 「たーくんお姉ちゃんの言うこと聞けないの?!」 突然怒鳴り声が聞こえたかと思うと、襟首を捕まれ後ろに引っ張られた。 「ちょ、あぶなっ!?」 階段を上っていた俺は勢いよく後ろに転がりこんだ。 頭をぶつけなかったからよかったが、今のはかなり危なかった。 「おい、危ないだろバカ!」 475 私はお姉ちゃん ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/10(木) 22 08 26 ID ZWfYgQ0D 文句を言いながら沙理を睨み付ける。 「たーくんお姉ちゃんに向かってッ!謝って!お姉ちゃんに謝ってよ!」 俺の上に馬乗りになると、首に噛みついてきた。 「痛ッ!?」 流石にこれは痛かった…身体の間に腕を差し込むとむりやり沙理を引き剥がした。 弾き飛ばされたように廊下に転ぶ沙理と距離を取る。 「はぁ…はぁ……あっ、大丈夫か沙理!?」 動かない沙理を見て我に返ると、慌てて沙理に近づき抱き寄せた。もしかしてどこかぶつけたのかもしれない…そう考えると背筋が凍りついた。 「たーくん殴った…」 「え……沙理?」 「たーくんお姉ちゃん殴ったあぁぁぁあ!うわぁぁぁぁぁん!」 突然子供のように大声で泣き出した。 抱き寄せる俺から逃れようと手と足をブンブンと振り回し暴れる。 「ご、ごめんごめん!俺が悪かったから…泣き止んでくれ沙理」 こうなると沙理は手がつけられなくなる…。 「もうたーくんなんか嫌い!!お姉ちゃんのたーくんそんなことしないもん!あっちいってよ!うわぁぁぁぁぁん!!」 顔を背けるとまた泣き出した。 こんな時はどうすればいいのか……長年一緒に暮らしてきたから分かってる。 476 私はお姉ちゃん ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/10(木) 22 09 19 ID ZWfYgQ0D 「そっか…なら仕方ないな…バイバイ」 「うわぁぁぁっ、え?…たーくんどこいくの?」 おもむろに立ち上がり玄関に向かう俺に泣き叫んでいた姉が問いかけてきた。 「俺が嫌いなら家出しなyだめぇぇぇぇぇえ!!!」 瞬間移動の如く廊下にへたり込んでいた沙理が俺の背中にへばりつく。 「たーくん出ていっちゃやだぁ!」 玄関にある俺の靴を遠くに蹴飛ばすと、俺の身体を玄関から遠ざけるため、グイグイと引っ張り出した。 「たーくん迷子になると危ないからね?ね?お姉ちゃんもう泣かないからお姉ちゃんの部屋で一緒に寝よ?ね?」 「え…いや、一緒には寝なy「わ、分かった!お姉ちゃんは寝ないから!たーくんが寝るまでお姉ちゃんが子守唄歌ってあげる」 そう言う事では無いのだが……そんなことをしているうちにいつの間にか沙理の部屋に来ていた。 数多くのぬいぐるみと、ピンクでまとめられた可愛らしい部屋だ。 机の上には俺と沙理の写真が数多く飾られている。 何故か両親のものは一つも無い…。 「ほらっ、たーくん早く横になって!」 ベッドの上に座り自分の膝の上をポンポン叩いている……膝の上に頭を置けという意味だろう…。 477 私はお姉ちゃん ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/10(木) 22 10 12 ID ZWfYgQ0D 拒否してまた泣かれたらたまらないので、仕方なく沙理のベッドに横になり膝の上に頭を乗せた。 柔らかい太ももと甘い匂いが身体を包む。 「ねんね~ん…ころりよ~……ふふ~ん~ん~…」 「知らないなら歌うなよ……本当に寝るからな?」 「うん…お姉ちゃんがたーくんの枕になってあげる……よしよし」 沙理の細い指が俺の頭を撫でる……不思議とすぐに意識が遠退いていった―――。 ◆◇◆◇◆ たーくん、可愛い…私のたーくん…大好きなたーくん。 綺麗な髪…小さな口…ちゅーしちゃおっと…。 「ん……むにゃむにゃ」 くすぐったそうにしてる……ふふ…かわいい。 「もうすぐ…たーくんが学校卒業したら……ずっと一緒だからね…お姉ちゃんが守って上げる…」 たーくんの頬っぺたをベロッと舐めてみた…ちょっと酸っぱい…でも美味しい。 「はぁ、たーくん…大好き…たーくんたーくんたーくん」 何度も顔を舐めてべとべとにする。 「たーくんお口あ~んして……はむっ」 たーくんの口を少しあけると、その隙間から舌を差し込だ。 「ちゅっ…はむ…あはぁ…ッん」 たーくんの歯に舌を擦り付けてみる…。 478 私はお姉ちゃん ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/10(木) 22 11 01 ID ZWfYgQ0D ちょっと苦しそうにたーくんが顔を動かした…。 慌てて顔をあげる。 「………」 まだ寝てる…でももうすぐ起きるかも知れない。 また口を…今度はもう少し大きく口を開いてみる。 「たーくん…お姉ちゃんのほしい…?」 「……」 返事は無い…でも欲しいって言ってるみたい。 「ん…たーくん…むっ」 口にいっぱい溜めた唾をたーくんの口に垂らす。 それと同時にたーくんの口の中にお姉ちゃんの舌を押し込んだ。 「たーくん、たーくんッはぁ、はぁ、お姉ちゃん美味しい?お姉ちゃんたーくん美味しいよ?」 たーくんの口がべとべとになっちゃった…。 それを舐めて綺麗にする…。 「こんなにべとべとにして…もう……たーくんはお姉ちゃんが居ないとダメだもんねー?」 たーくんはいつまでたってもたーくん…私のたーくん。 「沙理ちゃん…何してたの?」 沙理の部屋の中にいつの間にかお母さんが立ってた。 「……なに?たーくん寝てるから出ていってよ。起きたらどうする?それにお母さん、たーくんに近づかないでって言ったでしょ?」 「でも…沙理ちゃん…今たかしに…」 「お母さん、お父さんの所に……行きたいの?」 479 私はお姉ちゃん ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/10(木) 22 11 51 ID ZWfYgQ0D 「ヒッ!?」 お母さんがその場に座り込んだ。 たーくん起きたらどうするの…本当に辞めてほしい…勝手にたーくんに近づくの。 「んっ……あれ…今何時?」 お母さんの声でたーくんが起きちゃった…… 「……たーくん起きたじゃない…どうするのよ…」 だからお母さん嫌い…いっつも邪魔して…沙理とたーくんの邪魔…そう…邪魔…。 「あれ…母さん帰ってたの?てゆうかなにしてんの?」 たーくんが立ち上がりお母さんに近づく。 たーくんがお母さんの肩を掴んだ。 たーくんがお母さん触った。 たーくんがお姉ちゃん以外の人触った!!! 「お母さん今から用事があるんでしょ…?沙理とたーくんは二人で…ずっと二人で大丈夫だからお母さんもう行っていいよ…」 「はぁ?沙理なにいってんだ?母さんは今帰っy「そ、そうね!おかっ、お母さん出張にいかな、なきゃ!二人で、仲良くしなさいよ?じゃ、じゃあ!」 「え?あ、母さん!……なんだよ…久しぶりに母さんの手料理食べれると思ったのに…」残念そうな顔…そんな顔しないで? たーくんはお姉ちゃんがずっと一緒にいてあげるから…。 480 私はお姉ちゃん ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/02/10(木) 22 13 03 ID ZWfYgQ0D 「たーくん、お姉ちゃんが料理作ってあげる!」 たーくんの腕を掴んでリビングにかけ降りた。 たーくんの料理はいつも私が作ってる…お母さんがいなくてもたーくんは生きていける……だけどたーくんはお姉ちゃんが居ないとダメ。 料理もお風呂も……おトイレも…赤ちゃんの時からたーくんは私だけ。 私もたーくんだけ。 「たーくん、ずっと一緒だからね!」 「ははっ、なんだいきなり?」 この笑顔だけは誰にも渡さない…誰にも絶対に…。
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憂「ほら、みてみてお月さま!」 唯「ほんとうだ、綺麗だねえ」 皆さんこんにちは、平沢憂です 今日はお姉ちゃんと一緒に宇宙にやってきました! まん丸な宇宙船の窓からは地球で見るよりも大きなお月さまの姿が見えます 憂「うん! とってもおっきいねえ!」 唯「ういーテンション上がりすぎだよー、あはは。 唯「でもねでもね、お月さまより憂の方がずっとずっと綺麗だからね」 憂「お、お姉ちゃん」 こんなこと言っちゃうなんて……どうやらお姉ちゃんの方が興奮してるみたいです でも、それも不思議はありません。 だってこれから二人で、あのお月さままで行けるのですから 憂「地球も見えるよ」 唯「さっきよりずっと小さいや。もうこんなに遠くに来ちゃったんだねえ」 憂「そうだね・・・」 まっくらな空間にひとつきりで浮かぶ青い地球の姿は、なんだかさびしく見えます 何十億年もの間、地球はずっと孤独だったのでしょう 唯「どうしたの?」 憂「ううん、どうもしないよ?」 唯「なんか悲しそうな顔してたよー」 そんな顔をしたつもりはないのですが…… お姉ちゃんはこういうときとっても鋭くて、いつも私をびっくりさせるのです 私はお姉ちゃんにさっき感じたことを話しました お姉ちゃんは話を聞き終えるとまじめな顔をして一回うなづくと、 それからにっこりと笑って私の手をつかみました 唯「大丈夫、一人じゃないよ」 憂「?」 唯「ほら、だって!」 お姉ちゃんは、私の手をつかんだまま窓の外を示しました 唯「地球はいつもお月さまと一緒なんだから」 憂「・・・うん! 一緒だね、お姉ちゃん!」 唯「それにね、毎日お日様も月と地球を照らしていてくれるし、 火星や水星や木星やテンモーセイも一緒なんだよ。」 唯「こんなに仲間がいっぱいいる地球は一人ぼっちじゃないからね」 憂「お姉ちゃん、テンモーセイじゃなくて天王星だよ」くす 唯「てへへ、そうでした」 たしかに地球はひとりではありません お姉ちゃんのぬくもりを手に感じながら眺める地球は 孤独な惑星なんかじゃなく、しあわせな宝石です。 憂(ずっと一緒・・・お月さまと地球って、私とお姉ちゃんみたいだな) 思わずそんな恥ずかしいことも考えてしまいます 唯「うーいー」 憂「ふえっ、なに!?」 また心の中を読まれてしまったのかと思って慌ててしまいます 唯「機械がピーピーなってるよ。これからどうするんだっけ」 憂「あ、そろそろ着陸が近付いてきたんだね」 唯「ボタンがいっぱいあって分からないよお」 憂「ちょっと待ってて、取扱説明書を読むから。えっと・・・」 唯「てきとーに押せば大丈夫かな?」 憂「うん、適当に・・・ってだめだよお姉ちゃん!」 唯「え・・・もう押しちゃった・・・」 憂「お姉ちゃんのばかあ!墜落しちゃうかもしれないのに!」 唯「どうしよう・・・」 お姉ちゃんがどんな操作をしたのかは分かりませんが、 コンピュータの表示や窓外の様子からして宇宙船はますます月に近づきつつあるようです 唯「うい・・・ひらさわ号墜落しちゃうの?」 憂「わかんない、・・・たぶん、大丈夫だと思うけど」 憂「念のため宇宙服を着て椅子に座ろう?」 唯「うん」 さっきまで静かだった船内はしだいに振動をましてきています 月の重力圏に捉えられた影響なのでしょうか 地球よりずっと弱く、人間の身体がふわふわと浮かびあがるような月の重力でも 金属製の宇宙船にははっきりと作用するのです。 私たちはコクピットに備えられた席につき、シートベルトを二重に巻いて着陸を待ちます がたがたとした震えが、船の振動なのか、自分の身体の振動なのかわかりません 私は墜落のこわさからぎゅっと目をつぶっていました ふと、右手に違和感を感じて目を開くと、お姉ちゃんの分厚い手袋越しの手が私に重ね合わさっていました 唯「ねえ、憂。お月さまで兎さんに会えるかなあ」 憂「月に兎さんはいないと思うよ」 唯「ええー、いるよお。学校で習わなかったの」 憂「うーん・・・」 唯「月には兎さんが暮らしていて、お餅をついてて」 唯「あっ、それから海もあってお魚さんが獲れるかも!」 唯「兎さんいっぱいいたら一匹くらい連れて帰っちゃだめかなあ」 憂「ふふふ」 お姉ちゃん、本当に兎さんを信じてるのかなあ あまり言ってお姉ちゃんの夢を壊したらいけません けれど、お姉ちゃんのおかげでさっきまでの怖さはなくなってしまいました 唯「着いたっ!」 船は無事に月面へと辿り着きました 憂「うん、よかったあ」 唯「扉あけるよお」 憂「うん!」 そして三重構造の隔壁を越えた外の景色は、一面の月世界! 憂「お姉ちゃん、月を歩くときはかるーくジャンプするんだよ? あわてちゃ駄目だからね?ヘルメットも取ったら危ないよ、それから」 唯「そんなに言わないでも平気。憂こそ転ばないでね」 言うがはやいかお姉ちゃんはぴょんぴょんと飛んで先に行ってしまいます 唯「ぴょーん、ぴょーん」 憂「わっ、待ってお姉ちゃん」 地球から遠く離れた大地を、ゆっくりと踏み締める 宇宙服ごしの脚に伝わる感触は、かたいようなやわらかいような不思議なものでした 唯「ふんす!」 憂「? お姉ちゃん、何やってるの?」 唯「この一歩は人類にとっては小さいが、平沢姉妹には大きな飛躍である!」 憂「それって逆なんじゃ」 唯「これでいいの。さあ、憂もどんどん一歩を踏み出そう」 私たちは二人並んで月面を進んでいきます 唯「ぴょーんぴょーん」 憂「ぴょーんぴょーん」 唯「ぴょーんぴょーん」 憂「ぴょーんぴょーんっ」 私たちの宇宙服は臍帯のようなビニール被覆の長いケーブルでつながれています あたりは静かで、ケーブルとスピーカが届けてくれるお姉ちゃんの息遣いと 自分の動作音しかしません。 小高い丘のてっぺんにさしかかったところで私たちは立ち止りました 唯「ぴょーんっ・・・と、ずいぶん進んだね。ひらさわ号があんなに小さく見えるや」 憂「お姉ちゃん、二人っきりだね」 なんだか急に照れくさくなります 唯「この景色ぜーんぶ憂のものだよ!」 憂「私そんなに欲張りじゃないよお。半分はお姉ちゃんにあげる」 唯「おお、こんなに広いとごろごろしきれませんな」 憂「えへへ・・・お掃除も大変そう」 唯「こんなに綺麗なのは兎さんがお掃除してるからかなあ」 憂「どうだろうねえ」 唯「どうなのかなあ」 唯「ちょっと汗かいちった」 憂「・・・あれ、なんだろう?」 ひらさわ号とちょうど反対側の斜面の向こうに何か人工物らしきものが見えます 唯「行ってみよう」 憂「お姉ちゃん待って」 通信ケーブルでつながった二人は一定以上離れられないのです 憂「もしかしてアポロの忘れものかも・・・」 唯「ごみを捨てていくなんてひどいよ!」 憂「これは、アポロではなさそう・・・」 人工物は何かの乗物から切り離された部品のようです しかし、それはどうみても数十年も昔のものには見えません ひらさわ号に搭載されているのと同系統のデザインでした 唯「あっ、向こうにも落ちてるよ!」 言われてみれば確かに、少し行った先にも、そのまた先にも人工物の影がありました 人工物は点々と曲線を描きながら遠くまでつながっています 唯「こんなお伽話ってあったよね。兄妹のお話」 ぴょーんぴょーん、と人工物の道筋を跳ねていきます お姉ちゃんから離れないように気を使っていると、自然にリズムは同じになって ぴょーん、ぴょーん 私たちは跳ねる二匹の兎さんみたいです ぴょーんぴょーん ぴょーんぴょーん この乗物の持ち主は一体どうしたんだろう? 月ではものが風化しないので経年劣化のようなものは見られませんが、 しかし機械のつくりからしても、これは絶対に最近の宇宙工業製品です ひょっとして、なにかのトラブルに巻き込まれてしまったのでしょうか…… 宇宙でのトラブルは命の危険をもたらしかねない恐ろしいものです だとしたら……この跡を辿ってその向こうに行こうとしてるのも、 危険な行動なのかもしれない 不安におそわれて「引き返そう」と提案しかけた、その時でした。 「うわーん!」 急に声が聴こえたのです 二人して顔を見合せます 唯「今の憂・・・じゃないよね」 憂「うん、今のって・・・」 空気のない月面では音も声も存在しません 今のはどこかの無線電波をキャッチしたスピーカからの音声です 「誰か助けてー!」 憂「お姉ちゃん・・・こわい」 唯「向こうに誰かいるんだ。助けに行かなくちゃ!」 私の手を引いてお姉ちゃんは駈け出しました 声は何度もとぎれとぎれに届きます 唯「ひょっとしてこの声・・・」 憂「?」 唯「なんだか聞き覚えのある声なんだけど・・・あっ、あれ!」 憂「えっ!?そんな!?」 あまりの光景に目を疑ってしまいます そこにいたのは身近な友人たちでした 唯「やっぱり、澪ちゃんだ!それにあずにゃんまで!」 憂「どうしてこんなところに・・・いや、そんなことより」 唯「おーい二人ともー」 お姉ちゃんは手を振りながら二人に駆け寄って行きます 目の前の出来ごとの異常さを気にしていないのかな 確かにあれは澪さんと梓ちゃん…… でもその二人は、たくさんの兎の群れに囲まれて立っていたのです! 2
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この wiki は、家出 夜逃げ 失踪 から社会復帰される方の為のものです。 (家出 夜逃げ 失踪 を考えている方々に思い留まって頂ければ幸いです。) 実際に 家出 夜逃げ 失踪 された体験者の方々のご理解とご協力を得て体験談を下に纏めさせて頂きました。 最新情報 - 最新情報についてはこちらでどうぞ!! 2ch【体験談】家出 夜逃げ 失踪【復帰への道】@Wiki 体験談 - 体験談からのヒントについてはこちらでどうぞ!! 社会生活に復帰する為のガイド 相談板 - 相談はこちらでどうぞ! 社会生活に復帰する為の相談所 失踪する前に出来るだけの準備をしておきましょう! 家を出てからアレも持ってくれば良かった等と思ったり考えたりしても後の祭りです。 悔いの残らない様に先にリストアップして準備出来る物は前以って準備しておきましょう。 急に思い立った場合でも失踪先の近くの宅配便の営業所留で自分宛に荷物を送っておけば移動も楽です。 (印鑑と身分証明と念の為に送り状も持って行って下さいね。) 当面の間の生活費や滞在費を現金で準備しておかないと遠距離移動した場合に仕事を探す準備もできません。 (先ずは部屋を借りるか長期滞在出来る宿泊施設を探すのにも現金が必要不可欠です。 寮の有る仕事でも身元保証人が必要だったりする事が多くなっているので要注意です。 出来れば家を出る前に計画的に新しい部屋と仕事を探しておく方が賢明です。) 隣接の都道府県でも遠方でも色々と準備するのは大変ですから余裕を持って準備万端整えてから失踪して下さい。 ■ 出来れば失踪前に新しい部屋を借りて生活に必要な物も揃えておきましょう。 ■ 休みを利用したりして試しに何日間か働いてみて失踪後の仕事も見付けておきましょう。 ■ 役所で印鑑証明5通(実印も持って行く)住民票5通・戸籍謄本3通・戸籍の附表2通・身分証明書2通・等を取得しておく。 ■ 顔写真付き住基カード・健康保険証・年金手帳・パスポート・運転免許証・各種資格証・等の準備。 ■ 現金・銀行通帳とキャッシュカードと銀行印・誰にも教えてない携帯電話・着替え・身の回り品・日用品・等の準備。 ■ 処分してお金に出来る物は出来るだけ現金化して少しでも多く現金を持って行きましょう。 ■ お1人で賃貸住宅に住んでいる場合は出来れば残った家電・家具・等の家財道具は処分しておきましょう。 ■ ゴミは分別して事前に捨てて綺麗にしておきましょう。 満20歳以下の未成年者の場合には部屋を借りたり仕事をする際に親権者の同意(連絡が入る場合が多い)が必要です。 成人していれば準備万端整えて失踪する事も可能ですが何でも簡単にいくと甘くは考えない事です。 決しておススメできないのが失踪生活なのも事実ですので安易な考えで失踪すると大変な事になります。 但し様々な項目の復帰への道での手続き・等を見てヒントにされても宜しいかとは思われますが全て自己責任でお願い致します。 家を捨てて出て行くとなれば個々人毎に状態や状況でも変わるので一概に言えるものでも無く状況によっては簡単にはいきません。 急に思い立って失踪する場合は地獄を見る可能性も多々有ります。 身分証明や銀行口座が無ければ仕事もできませんし1週間以上の滞在になれば宿泊施設で身分証明の提示も必要です。 厳しい事ばかり書いていると思われるかも知れませんが現実はそんなに甘くはないのです。 何人もの方々を見てきましたが昔と違って今は本当に色々な面で厳しくなってきています。 出来れば問題解決の道を模索された方が失踪よりも遥かに楽だと言える世の中になっています。 失踪宣言書(書き置き)の作成方法等 警察に捜索されたくないなら書き置きを残しましょう。 下記3点含まれていれば警察は動きません。 悠々自適な失踪生活を送れます。 1.自殺しない旨 2.自らの意思で失踪する旨 3.失踪日時と氏名 何れか1点でも欠けてたら捜索願いが受理されてしまいます。 逆に3点を記載すれば親族がどんなに懇願しても警察は動きません。 (実体験談) 実例 ご心配をお掛けし大変申し訳ありません。 失踪致します。 【フリースペース。此処に色々と失踪するにあたってのご挨拶や理由などを書きます。】 心配しないで下さい。 ご迷惑をお掛けし大変申し訳ありません。 さようなら。 ○×○×年○×月○×日 氏名 <警察の方へ> ・自殺は致しません。 ・自らの意思で失踪致します。 この wiki は、家出 夜逃げ 失踪 から社会復帰される方の為のものです。 (家出 夜逃げ 失踪 を考えている方々に思い留まって頂ければ幸いです。) 実際に 家出 夜逃げ 失踪 された体験者の方々のご理解とご協力を得て体験談を下に纏めさせて頂きました。 日常生活でもお役に立てる情報掲載を心掛けて居ります。 近年の労働者の所得格差や働く低所得層ワーキングプア問題が注目されています。 ワーキングプア問題の原因と考えられているのがフリーターや非正規労働者と呼ばれる不安定雇用の拡大です。 グローバリゼーションとかポスト工業化と言われる新しい社会経済体制への移行が大きな原因とされています。 特に世界的な経済不況からリストラされ非正規雇用で働く事になった人達の失業や住居の喪失が問題視されています。 現在の福祉等セーフティーネットの仕組みが社会情勢に則していない事を示唆しているものと言えます。 更に近年急増している虐待やDV・ストーカー被害と母子家庭や介護する親族・等の様々な問題も難しくなっています。 その様な世の中を生き抜く為に最低限知っておいて頂きたい事を丁寧に纏めていきたいと思い情報公開致しました。 少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。 投票 投票をお願いします 選択肢 投票 役立った (73) 役立たなかった (1) コメント 投稿をお願いします 名前 コメント すべてのコメントを見る バグ・不具合を見つけたら? 要望がある場合は? お手数ですが、お問合せフォームからご連絡ください。
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お姉ちゃん2 「あかりの晩御飯美味しかったー♪」(抱きつく) 「お、お姉ちゃん分かったからどいて」 「ぶぅ」 「酔ってるのかな。料理にお酒いれすぎた?」 (食器を洗うあかり) 「京子ちゃん達花火やったんだってー。あかり達もやりたいね」 (ソファーで寝っころがる姉) 「昔縁日で迷子になってから、何日間か私の手をずっと離さなかったのよね。可愛かったわぁ」 (花火よりあかりの浴衣姿をずっと見ていたいわ) 「あかり覚えてないよぉ。 今年の夏は海行ったり楽しかったなー」 「あかりも中学生なんだからそろそろ水着買えばいいのに」 (私があかりにピッタリの・・二人きりなら水着いらないんじゃ。今とか) 「あかり、久々に姉妹でお風呂入らない?」 「え?」
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唯「うーいー・・・おっぱいの時間まだ?」 憂「お、お姉ちゃんっ!もうやめようよこんなこと!」 唯「えー・・・だって、憂のおっぱい揉み心地がよくて気持ちいいもん」 唯「それになんだか私より大きくなってるみたいだしー」モミモミ 憂「あ、だめだって・・・お姉ちゃん・・・」 憂(そんなにされたら・・・気持ちよくなっちゃう・・・) 唯「憂って、おっぱい揉むといっつも顔赤くなるよね?どうしたの?」 憂「そ・・・それは・・・」 憂(感じてるから・・・なんて言えない・・・) 唯「それは?」 憂(そ、そうだ・・・) 憂「じゃあ、お姉ちゃんのも揉ませてよ。そしたらきっと解るよ」 唯「ふぇ?んー・・・まあいつも私がしてるんじゃ不公平だよね!」 憂(あれ・・・この流れは・・・) 唯「はい!どうぞ!」ポロン 憂(うわ・・・お姉ちゃんのおっぱいが目の前に・・・) 唯「どうしたのー憂ー?しないのー?」 憂「あっ・・・うんっ!じゃあ・・・するね・・・」ゴクリ 憂(そうよ・・・これはただのスキンシップ・・・姉妹のふれあいなんだから・・・)モミモミ 唯「あっ・・・はっ・・・ぁ」 憂(うわぁ・・・すっごい柔らかい・・・ふわふわしてて・・・触ってるだけで気持ちいい・・・)モミモミ 唯「はぁ・・・はぁ・・・ういー・・・なんか変なきぶん・・・」 憂(お姉ちゃん・・・感じてるのかな・・・?) 憂「どうしたの、お姉ちゃん・・・?」 唯「なんかおっぱいが・・・じんじんするぅ・・・」 憂「気持ちいいんだね、お姉ちゃん?」 唯「気持ちいい・・・?うん・・・そうかも・・・」 憂(ああ!お姉ちゃんが私で感じてくれてるなんて!) 憂「じゃあ、もっとしてあげるよ。お姉ちゃん」モミモミ 唯「ひゃうっ!?ああっ、うい、それいいよぉ!」 憂「すごーい・・・お姉ちゃんの乳首すごく硬くなってきたよ・・・」 憂「摘んであげるね」キュ 唯「ああっ!ういっ、それだめぇ!」 憂「お姉ちゃん可愛いよっ!」モミモミ 唯「ういっ・・・はげしっ・・・痛いよ・・・」 憂「あ・・・ゴメンねお姉ちゃん・・・痛がらせるつもりは・・・」 唯「じゃあ・・・もっと優しくしてぇ・・・」ウルウル 憂(ああ!お姉ちゃん可愛い!可愛すぎるよっ!) 憂「うん・・・優しくするからたくさん感じてお姉ちゃん」モミモミ 唯「ああん!うい、いいよぉ!これ、癖になっちゃいそぉ・・・」 憂「いいんだよ、癖になっても?私がお姉ちゃんのおっぱいいつでも気持ちよくしてあげるから」 唯「ほんとぉ・・・?ああぁ・・・なんかくるぅ・・・きちゃう・・・」 憂「お姉ちゃんイっちゃうの?イっちゃうの?」 唯「はぁ・・・はぁ・・・イ・・・くぅ・・・?」 憂「そっか、『イく』も知らないんだね。可愛いお姉ちゃん」 憂「じゃあ、その身体にしっかりと覚えさせてあげるね」チュウウウウウ 唯「ひゃああああ!?吸っちゃだめぇ!おっぱい吸っちゃだめぇ!」 憂「ほらイっちゃえ。おっぱい吸われてイっちゃえ」チュパチュパ 唯「ああ!ういっ、だめなの!ほんとにきちゃう!なにかくるぅっ!」 憂「それがイくってことだよお姉ちゃん」 唯「はぁ・・・いくぅ・・・イっくぅぅっ!!」ビクンビクン 憂「ぷはぁ・・・イっちゃったんだねお姉ちゃん・・・イった顔も可愛い・・・」 唯「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」 憂「ねえ、お姉ちゃん。明日からは私がお姉ちゃんのおっぱいを揉んであげたいな・・・」 憂「いいよね?お姉ちゃん・・・」 唯「はぁ・・・うん・・・」 憂「嬉しいよ・・・お姉ちゃん・・・」 ~次の日~ 憂「お姉ちゃん、おっぱいの時間だよー・・・」 唯「あ・・・憂・・・」 唯「あのね・・・私がしてたこと本当は嫌だったんだよね?だから昨日あんなこと・・・」 憂「嫌だった・・・?」 唯「ごめんね?もうしないから、だからこんなことは・・・」 憂「やだなぁ、お姉ちゃん。嫌だったわけ無いじゃない」 憂「お姉ちゃんにされて、気持ちよくなっちゃって声抑えるの大変だったんだよ?」 唯「う・・・い・・・?」 憂「本当はお姉ちゃんを、あのまま押し倒したいのを必死で我慢してたのに」 憂「お姉ちゃんったら、私がおっぱい揉ませてって言ったらあっさり胸出しちゃうもん。我慢できるわけないよね」 唯「うい・・・なにをいって・・・」 憂「さあ、お姉ちゃん。昨日の約束通り、今日から私がお姉ちゃんのおっぱいを揉んであげるよ」 唯「やぁ・・・うい・・・どうしちゃったの・・・?」 憂「ふふふ・・・」 唯「やぁ・・・憂、やめてよぉ・・・やっぱりおかしいよ・・・」 憂「そのおかしいことを、お姉ちゃんは私に今までしてきたんだよ?」 唯「ごめんなさあい・・・謝るから・・・だからもうやめようよ・・・」 憂「謝ることなんてないよ、お姉ちゃん。私はやめるつもりなんて一切無いから」 憂「それじゃ、脱がすよ。お姉ちゃん」 唯「ぁ・・・やぁ・・・」 憂「少し控えめだけど・・・お姉ちゃんのおっぱい可愛いよ・・・」 憂「あれ、乳首少し硬くなってるよ?お姉ちゃんも期待してるんじゃないの?」 唯「そんなこと・・・ないよぅ・・・」 憂「ふふふ・・・恥ずかしがるお姉ちゃん・・・とっても可愛いよ」モミモミ 唯「はぁ・・・あ・・・」 憂「お姉ちゃんもう感じてるの?お姉ちゃんって胸が性感帯なのかもね」 唯「は・・・ぁ、せい、かんたい・・・?」 憂「気にしないでいいよ。今は気持ちよくなることに集中して・・・」ペロペロ 唯「ああっ!おっぱい、舐めるっ、なんてぇ・・・」ビクンビクン! 憂「すっごい反応・・・もしかしてもうイっちゃうの、お姉ちゃん?」 唯「はあぁ・・・おっぱいおかしいのぉ・・・こんなに気持ちよくなっちゃうなんてぇ・・・」 憂「全然おかしい事じゃないよ。ほらもっと私で気持ちよくなってお姉ちゃん!」 唯「だめぇ・・・うい・・・やめてぇ・・・イっちゃうよぉ・・・」 憂「お姉ちゃん、ちゃんと『イく』ってこと覚えてくれたんだね」 憂「ご褒美に、思いっきりイかせてあげるよ」カリッ 唯「あひっ!?噛んじゃだめぇっ!乳首噛んじゃだめぇっ!!」 唯「イくっ!イクイクイク、いっくうぅうぅうぅうう!!」 唯「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」ビクンビクン 憂「ああ・・・イく時のお姉ちゃん・・・すっごい可愛いよ・・・」 憂「パンツも愛液でびしゃびしゃ・・・洗濯しなきゃね、私が持っていってあげるよ」スルスル 憂「うわぁ・・・お姉ちゃんのアソコ、こんな風になってるんだねぇ・・・」 唯「いやぁ・・・見ないでぇ・・・恥ずかしいよぉ・・・」 憂「お姉ちゃんのアソコも可愛い・・・あ、ちょっとおしっこの匂いがするよ」 唯「やぁ・・・うい・・・ほんとにやめてぇ・・・」 憂「お姉ちゃん、ちゃんと綺麗に洗ってるのかな?私が綺麗にしてあげるね」 唯「え・・・どういう・・・」 憂「私が舐めて綺麗にしてあげるよ、お姉ちゃん」ペロペロ 唯「ういっ!だめぇっ!そんなとこ、きたないよっ!」 憂「だから私が綺麗にしてるんでしょ」ペロペロ 唯「ああ!だめぇ・・・」 憂「お姉ちゃん、舐めても舐めても愛液がどんどん出てきて綺麗にならないよ?」 唯「やぁ・・・うそぉ・・・うそぉ・・・」 憂「お姉ちゃん、アソコ舐められて感じてるんだよね。可愛い・・・」 唯「あぁ!あひっ!ふあっ!だめぇ!」 憂「ほら、イっちゃって。アソコ舐められてイっちゃってよお姉ちゃん」 唯「ひゃうっ!だめぇっ!ほんとっ、にぃっ!」 憂「もうっ、強情だなぁ。お姉ちゃんは」 憂「クリちゃん吸ってあげるよ。ほらイっちゃえ!クリちゃん吸われてイっちゃえ!」チュウウウ! 唯「あひいぃいぃぃいぃっっ!?にゃにこれぇ!らめぇ、きもひ良すぎるぅ!!」 唯「イくぅっ!またイっちゃうっ!!」プシャアアアア・・・ 憂「ああ・・・潮吹いちゃって・・・そんなに気持ちよかったんだね。お姉ちゃん」 唯「はぁ・・・はぁ・・・」 憂「今日から毎日、お姉ちゃんのこと気持ちよくしてあげるね・・・」 憂「お姉ちゃん・・・大好きだよ・・・愛してる・・・」 ~数週間後~ 憂「お姉ちゃん、おっぱいの時間だよー・・・」 唯「憂・・・今日もするの?もうやめようよ・・・こんなこと」 憂「お姉ちゃんだって気持ちいいでしょ?なにが嫌なの?」 唯「でも、女の子同士だし・・・私たち姉妹だよ・・・?」 憂「そんな一般倫理、私にはどうでもいいの!私にはお姉ちゃんがいればそれでいいの!」 唯「憂・・・」 憂「さ、お姉ちゃん。服脱ごうね。嫌って言っても無理矢理脱がすよ?」 唯「うう・・・憂、昔の優しい憂に戻ってよ・・・」 憂「私をこうした原因はお姉ちゃんだよ。さあ早く脱いでよ。それとも私が脱がそうか」 唯「いい・・・自分で脱ぐから」スルスル、パサ 憂「何度見てもお姉ちゃんの身体綺麗だよ・・・」 唯「・・・・・・」 憂「今日もいっぱい楽しもうね。お姉ちゃん」 唯「はぁっ!ああっ!おっぱい、だめぇ・・・」 憂「相変わらず、お姉ちゃんはおっぱいが弱いね」 憂「おっぱいも、どんどん大きくなってる気がするし、感度もどんどん上がってるんじゃないの」 唯「いやぁ・・・言わないでぇ・・・気にしてるのにぃ」 憂「いいじゃない。こんなに気持ちよくなれるんだから」モミモミ 唯「はぁ・・・おっぱい・・・だめぇ・・・」 憂「ほら、もう気持ちよくなってきちゃったんでしょ」 唯「うう・・・ああぁ・・・」 憂「ほらほら、乳首もたくさん弄ってあげるね」クリクリ 唯「ああっ!だめぇ!それされたらぁ、すぐイっちゃうのぉ!」 憂「いいよ、イっちゃって。ほら、イっちゃえ!」 唯「ああぁあぁぁあぁあ!!」 ビュル!ビュビュ! 憂「お・・・お姉ちゃん・・・?」 唯「やぁ・・・なにこれぇ・・・なんでわらひのおっぱいから、母乳がぁ・・・」 憂「すごいよ・・・お姉ちゃん・・・可愛い・・・」 唯「やぁ・・・うそぉ・・・私の身体おかしくなっちゃったの・・・?」 憂「いいじゃない。私嬉しいよ?お姉ちゃんの母乳が飲めるなんて」チュパチュパ 唯「あっ!だめっ!飲んじゃだめぇ!」 憂「どうして?お姉ちゃんのおっぱい美味しいよ?」 唯「だめぇ・・・なんかきもひいいのぉ・・・きもちよくなっちゃうのぉ・・・」 憂「おっぱい飲まれて感じちゃうんだ?搾乳されて感じちゃうんだ?」チュウウ 唯「あっ、あっ、ほんと、だめぇ!いく!いく!いくいくいく!イクぅ~~~~!!」 ビュル!ビュ!ビュ! 憂「んんっ、ん・・・」ゴクゴク 憂「イっちゃってまた母乳出しちゃうなんて・・・お姉ちゃんえっちだね」 唯「そんなこと・・・ないもん・・・」 憂「ふふふ・・・いいんだよえっちでも。私の前だけならえっちになってもいいんだよ」 憂「私はお姉ちゃんが、大好きなんだから・・・」 唯「ほんと・・・私、こんな変な身体になっちゃったんだよ・・・?」 憂「関係ないよ・・・どんなになっても、お姉ちゃんはお姉ちゃんだよ」 唯「憂・・・本当に、こんな私でも受け入れてくれる?」 憂「うん。例え周りが拒絶しても、私は決してお姉ちゃんを拒絶しない。必ず受け入れるよ」 唯「うっうう・・・嬉しいよ~うい~・・・」ポロポロ 唯「私、自分の身体がどんどん変になっていって・・・いつか憂にも見捨てられるんじゃないかって不安で・・・」ヒックヒック 憂「そんなことないよ・・・私はお姉ちゃんが好き・・・大好きなんだもん・・・」 唯「うぅ・・・私も憂が好き・・・大好き・・・」 憂「嬉しい・・・私たち両思いだね。お姉ちゃん・・・」 唯「うん・・・だからね、私だけえっちなことされてるのは不公平だよね!」 憂「えっ・・・!」 唯「私も憂にえっちなことしちゃうもん!」 憂「ちょ、ちょっとまって!お姉ちゃん!」 唯「だ~め~。憂のえっちなところも見せてもらうもん!」 憂「ひゃあああ!?」 ~数日後~ 憂「お姉ちゃん、おっぱいの時間だよー・・・」 唯「うん・・・憂も・・・」 唯憂「一緒にね・・・」 fin. おまけ、学校にて 唯「あ・・・また胸が張ってきちゃったぁ・・・」 律「唯、どうした~?」 唯「ううん!なんでもないよ!」 律「そっか。ならいいけど」 キーンコーンカーンコーン 唯「あ、私トイレ行ってくるね!」 律「なんだぁ?トイレ我慢してたのか?」 ~トイレ~ 唯「うう・・・定期的に母乳絞らないと駄目なんて・・・」 唯「でも・・・やらないと・・・胸が苦しくなっちゃうし・・・」 唯「しかたないよ・・・ね・・・」ビュビュ 唯「はぁ・・・やだぁ・・・やっぱり気持ちよくなっちゃう・・・」 唯「学校でぇ・・・こんなことしちゃってぇ・・・」 唯「ああぁ・・・憂、うぃ・・・」 唯「ああっ!憂、もっと!ういっ、もっとしてぇ!」 唯「あっ、だめぇ!いく!いっちゃう!!」 唯「あぁああぁぁあぁあぁ!!」ビュルル!ビュルル! 唯「はぁ・・・はぁ・・・」 唯「ただいま~」 憂「おかえり~、お姉ちゃん」 憂「お姉ちゃん、休み時間に一人でしてたでしょ?」 唯「うええっ!?そ、そんなことないよ!?」 憂「嘘ついてもだ~め。たまたま聞いたのが私だけだから良かったものの・・・外まで丸聞こえだったよ?」 唯「あうう・・・ほんとに・・・?」 憂「あんな大きな声で私の名前叫んじゃって。びっくりしたよ」 唯「うう~~・・・今度から気をつけなきゃ・・・」 憂「お姉ちゃん一人だと、いつばれるかこっちまで心配になっちゃうよ」 唯「あう・・・ごめんね」 憂「だから・・・これからは学校でも、私が一緒にしてあげる」 唯「あ・・・」 憂「ね、いいでしょ。お姉ちゃん」 憂「うん・・・お願いするね・・・」 おまけ終わり 唯梓編 戻る
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93 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2009/12/27(日) 23 08 11 ID XHBH/oZy 本日二発目投下… 某国民的アニメを見終えて夕飯の支度をしようとした私におもしろそうだよー、だなんてお姉ちゃんが薦めた番組は『激撮!全国警察24時!年末大捜査スペシャル』。 ちょっとだけだよ、と何気なく見ていたら思いの外熱中してしまい、気付いたら時刻は21時。 まずいな、急いで夕飯の支度しなきゃ…と立ち上がろうとする私の服の裾を、何かがグイッと引っ張ります。 まぁ何かが、と言っても霊的現象でも何でもなく、その犯人は言うまでもなく明らかなんですが。 「お姉ちゃん?」 「憂ー、もっと一緒にテレビ見ようよー」 「ダメだよお姉ちゃん、遅くなっちゃうから離して?」 「むー…どれくらいでできる?」 「えっと…す、すぐできるよ」 「すぐってどれくらい?」 「えーっと…す、すぐ!だからお姉ちゃんは先にお風呂入っっちゃっていいよ?」 「…わかった」 しぶしぶといった感じでコタツを抜け出しリビングを出たお姉ちゃん。その目は座っていて、頬はプーッと膨らんでいます。 ふてくされるお姉ちゃんもかわいいなぁー…♪…っていけない。私には私の仕事があるのでした。 夕飯のお姉ちゃんとの楽しい時間のためにも、急いで動かなければ! 94 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2009/12/27(日) 23 09 23 ID XHBH/oZy それから30分、大体のおかずを作り終えた私は最後に味噌汁を作っていました。 それにしてもお姉ちゃん、まだ出ないのかなぁ…と気になり始めたころ、不意に温かくて柔らかい何かが私の体を包みました。 まぁ何かが、とは言っても、霊的現象でも何でもなく、その犯人は… 「お姉ちゃん!?」 「えへへ、ういー♪」 「ど、どうしたの?」 「どうもしないよ?ただ憂にくっつきたくなっただけー♪」 「あ、危ないよお姉ちゃん、火使ってるんだから」 「はーい♪あ、じゃあ私ご飯よそっとくね?」 お姉ちゃんはそう言うと台所を出て行きました。さっきのふてくされてた顔とはまったく対照的な様子です。 それにしても、笑ってる顔はもっとかわいいなー…♪ ――――― 「味噌汁できたよー」 「わーい、待ってました~♪…あ、憂の席はそこじゃないよ!」 「え?」 「今日の憂の席は、ここ!」 お姉ちゃんは腕を開いて私に手招きしました。ま、まさかそれはつまり、お姉ちゃんに抱きしめられたままで食事を取りなさいってこと…? 「憂はやくー」 「ちょ、ちょっと待ってお姉ちゃん!それじゃお姉ちゃんが食べにくいよ?」 「いいからはやくー」 「う…うん…」 95 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 2009/12/27(日) 23 10 24 ID XHBH/oZy お姉ちゃんのかわいすぎる笑顔に負けて、私はおっかなびっくりお姉ちゃんの足の間に腰を降ろしました。 コタツの下に二人の足が重ねて入るのは少し窮屈ですが、今の私にとってそんなことはどうでもいいことでした。 なぜなら背中にお姉ちゃんが密着しているせいで、私はとてつもなくドギマギしているからです。 「えへへ…憂、あったかいねぇー♪」 「そ、そうだね!?」 「えへへ…憂、もう離さないからねぇー♪」 「そ、そうだね!?…え?」 「ふふっ、かかったね憂!これは憂を捕まえるための罠なんだよ!」 「はっ…!そういえばお姉ちゃん、よく見たらお風呂に入ってない…!?」 「そう!なぜなら…」 ここでお姉ちゃんは私の耳に口を近づけ、囁くように言いました。 「憂と、入りたいからだよ♪」 「……!!」 ダメです。負けました。完全にノックアウトです。お姉ちゃんの魅力の前に私は一発KOです… 「じゃあ憂、ご飯食べて一緒に入ろう♪はい、あーん♪」 「…あーん…ちょ、お姉ちゃんそこ鼻だよ…」 「あ、ごめんごめん」 この分だと、日付が変わる頃には、お姉ちゃんと二人のバスタイムを過ごしていることでしょう… おわり
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唯「憂ー」 憂「! …どうかした? お姉ちゃん」 唯「どうして憂ってばそんなに可愛いの?」 憂「は……え!?」 憂「い、いきなりそんな…どうしたの///」 唯「それに加えて家事もそつ無くこなしちゃうし」 憂「え…あ、いや…えっと」 唯「基本スペック高いし…」 唯「大抵のけいおんSSでなんか最強だし…」ブツブツ 唯「一家に一台欲しいとか言われてるし…」 憂「……お、お姉ちゃん?」 唯「…お前はいいよなぁ」 憂「!?」 唯「憂ってもうあれだよね。存在自体反則だよね」 憂「な、なに訳の分からないこと言ってるの!?」 唯「ギターもさぁ…? 何あれ?」 唯「何であんなに簡単に弾けちゃうのかなぁ?」 唯「よく私も何でギター買ってすぐにあんなに弾けてるんだよとか言われるけどさ」 唯「あれでも陰ではお風呂入る時以外はギー太持たないなんてことはないってぐらい必死に練習した結果なんだよ? 知ってた? ねぇ、知ってた? 私の努力?」 憂「あ…えっと…その…落ち着いておn」 唯「これが落ち着いていられるか!?」 憂「本当にどうしちゃったの!?」 唯「さすがの私もマジでキレる5秒前!」 唯「はい! 1、2、3、4、5!」 唯「むきぃ~~~っ!!」プンスカ 憂(どうしよう。ツッコミが追いつかない…) 唯「そこで私は憂をいじめてやることに決めました!」 憂「何で!?」 唯「嫉妬してるからだよ!」 憂「ごめんっ、もうちょっと落ち着いてから話して! わけわかんない!」 唯「はぁはぁ…」 唯「…つ、つい興奮しすぎて取り乱しちゃったよ」 憂「だ、大丈夫?」 唯「あー、またそうやって優しくしようとする! ほんと嫌になっちゃうよ」 憂「いや、そこは人として当然のことでしょ!?」 唯「やめてよ! 一々私の言うことに的確にツッコミ入れてくるの!」 憂「じゃあお姉ちゃんはさっきから私に何を求めてるの!?」 唯「……んー」 唯「……」 唯「察してよっ」 憂「分からないよ!?」 唯「とにもかくにも」 唯「私は憂をいじめることにしたんだからね!」 唯「せいぜい覚悟してなよ!」 タタタタタ… 憂「行っちゃった…」 憂「お姉ちゃん。どうしちゃったの…」 prrr… 憂「あ、お姉ちゃんから電話」ポチッ 憂「もしもし、お姉ちゃn『憂の母ちゃんでーべそ』ガチャリ 憂「……」 憂「…色々と心配になってきたよ」 つぎのひ! 憂「…ということが」 梓「……」 梓「なんていうか」 梓「…困ったね」クスッ 憂「うん…」 梓「あはは」 梓「…唯先輩のことだしなぁ」 憂「うーん…」 憂(和さんにも相談してみようかなぁ 和「唯が?」 憂「何か心当たりとかありませんか?」 和「そうねぇ…」 和「…んー」 和「あ」 憂「!」 憂「知ってるんですか?」 和「……」 和「いや、唯だからかなぁって」 憂「え?」 和「だから、唯は唯じゃない?」 和「つまり…そういうことじゃないかしら?」 憂「??」 憂「それじゃあ納得できません!」 和「んー、そう言われても」 憂「だっていきなりあんなこと…気まぐれで始まる問題じゃないですよっ」 和「うーん…そうなんだ。じゃあ私そろそろ生徒会いくね」 憂(面倒くさくなって逃げた!?) 憂「…はぁ」 憂「どうしちゃったんだろ…お姉ちゃん」 生徒A「平沢さーん」 憂「え?」 A「平沢さんのお姉さんがさっき教室に来て…。それでこれを渡してって…はい」 憂「あ、うん。ありがとう……手紙?」 憂(お姉ちゃんから…何だろ?)ガサガサ 『憂へ むらさきかがみ 追記:20歳までに忘れてなきゃ死ぬ』 憂「……」 憂「私を殺しにかかってる…」 A「え?」 憂「なんだかショックだよ…予想以上にツラい…」グスン A「よ、よく分からないけど元気出して!」 純「どうしたー?」 A「私もよく分からない…」 純「は?」 憂「純ちゃん…」 純「う、憂!? 何で泣いてるの!?」 憂「お姉ちゃんからこんな手紙を…」チラ 純「むらさき…あー、昔そんなの流行ってたっけ。で、それが問題あるわけ?」 憂「分からないの!? これはお姉ちゃんが私を間接的に殺そうとしているってことなんだよ!? どうしよう…! もう私二十歳までにこの言葉を忘れることができなさそうだよ…ううっ」 純(なんかかわいい…) 純「ただの悪戯でしょ?」 憂「どうなのかな…」 憂「だって昨日、お姉ちゃんが私をいじめるって突然言ってきたんだよ?」 純(いじめることを事前に直接本人に話すのって…) 純「憂のお姉さん…唯先輩だっけ? ほら、あの人って色々と普通じゃないじゃん! きっと悪戯かなんかだよ」 憂「うう…」 ガチャリ 唯「たのもー!」 純(まさかの当事者登場!?) 唯「平沢憂はいるかなぁ?」 A「そこにいますけど…」 憂「お姉ちゃん…」 唯「ふふーん! 予想通り、手紙のダメージは大きかったようだね!」 憂「何で、こんなことするの?」 唯「それは昨日言ったでしょ」 純「あの…」 唯「おっとー、部外者は口を挟まないで!」 純(まだ何にも言ってないけど!?) 憂「…今度は何をしに来たの?」 唯「ん? ただ、憂のその無様な姿を笑いに来ただけだよ」 唯「わっはっはー!」 憂「くっ…」 純(ああ、暇なんだこの人) 唯「さてと」 唯「十分笑わせてもらったし、そろそろ帰るとするよ」 憂「……」 唯「この程度でこんなにダメージが大きかったらこの先、憂はどうなるだろうねぇ」ニヤリ 憂「ひっ」 純(この状況…私は一体どうすれば…) 唯「それじゃあね」ガチャリ 憂「……」 憂「…ぐすっ」 憂「えーん! ひ、ひどいよぉっ…おねえちゃぁぁん!」グスングスン 純「憂!?」 その後、唯の憂へ対するいじめはエスカレートしていく… 憂「……」テクテク 唯「……」ソローリ、ソローリ… ス 唯「えいやっ」ヒザカックン! 憂「きゃあ!?」カックン! 唯「きゃははははは!」スタタタタ… 憂「……ううっ」 憂「……」テクテク ガチャリ 憂(あれ? 下駄箱の中に何か入ってる) 憂「…ん?」 憂「!」 憂「ね…猫の…」 憂「……ぬいぐるみ…」 自宅ですらもちろん… 憂「あ、あれ?」 憂「洗濯物が全部たたまれてある…」 憂「! まさか…」 唯「ふっふっふ…」 憂「お、お姉ちゃんっ」 唯「残念だったね。憂! 私が全部たたんじゃったよ!」 唯「憂の楽しみの一つでもある洗濯物たたみを…この私が! ふっふっふ!」 憂「うう…」 憂(そろそろお風呂沸かさなきゃ) 憂「って、あれ!?」 憂「もう沸かしてある…ま、まさか!」 唯「そう、私がやったんだよ」 唯「私好みの熱さでいれちゃったからね!」 唯「せいぜいゆっくりとお湯につかって、今日の疲れを落とすといいよ!」 唯「あはははは!」 憂「あうっ…」 憂「…お風呂は後で入るとして、ご飯作っちゃおうかな」 唯「ふふっ」 憂「…まさか」 唯「そう、出前をとったよ」 憂「お、お金が勿体ないよっ!」 唯「ふん、憂のは勝手に私が選んどいたから」 憂「そ、そんな…」 憂「ということが続いて…」 純「え」 唯「さてと」 紬「あら、また憂ちゃんのところに?」 唯「そーだよ」 律「お前も頑張るよなー」 唯「まぁね」 律「応援はしておく」 唯「りっちゃんってば優しい!」 澪「…優しいのは唯のほうだよ。ほんと妹思いというか」 唯「…えへへ~それじゃ、行ってきます!」 純「よく考えてみて、憂。それっていじめじゃないよね」 憂「ううん…もう私のハートはボロ雑巾のごとくずたぼろだよ…」 憂「はぁ…お姉ちゃん…」 純「元気出してよー」 純「あー、梓も何か言ってあげて?」 梓「うーん、パスかなぁ…」 純「ぱ、パスって」 梓「唯先輩は唯先輩で色々頑張ってるんだよ」 純「色々って…頑張るベクトルがおかしいじゃん!?」 梓「あはは」ガタッ 純「どこ行くの?」 梓「部室に」テクテク 純「…行ってらー」 憂「…はぁ」 純(ここは私が一肌脱ぐとしますか) 純「憂!」 憂「っ!?」ビクッ 純「唯先輩に言いに行こう! こんなことやめてって」 憂「え! で、でも…」 純「いつまでもウジウジしてても仕方がないでしょ!? 何もしないよりましっ」 憂「うーん…」 純「ほれ! いくぞ!」グイグイッ 憂「ちょ、ちょっと純ちゃんっ」 純(なんか今の私目立ってる! すっごく目立ってる気がする!) 梓「……」テクテク 梓「あ」 唯「あ」」 梓「…ほんとに゛あれ゛やってるんですね」 梓「正直もっと他の…」 唯「ノンノン!」 唯「゛これ゛がいいんだよ。あずにゃん!」 梓「…ほんとにそうなんですか?」 唯「……」 唯「や、やってみなきゃわからないよっ」 梓「はぁ…まぁ、頑張ってみてください」 ガチャリ 純「失礼しまーす」 律「ん?」 澪「あれ、たしか前に軽音部を見学しに来た子…と憂ちゃん?」 紬「いらっしゃい。何か用かしら?」 純「あの、唯先輩はいらっしゃいますか?」 紬「唯ちゃんなら確か…」 律「憂ちゃんのとこに向かった…って、あ~、すれ違っちゃったね」 憂「きっと、また私をいじめようとしていたんだ。………はぁ、鬱だ…鬱だよ…純ちゃん…」 純(憂が萎れてる…) 律「唯に何か用だった?」 純「実は憂が唯先輩にいじめられているそうなんです」 憂「じゅ、純ちゃんっ」 純「言っておいたほうがいいでしょ」 紬「いじめ…」 澪「あー」 律「…えっとな」 憂・純「…?」 律「あのね、こういうのもなんだけどさ。憂ちゃん、何も言わずに唯に付き合ってあげてよ」 憂「ど、どういうことですか?」 律「んー、近いうちに事情知ることになるかもしれないからさ。とりあえず、な?」 憂「…?」 2
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憂「でもどうする? スプーン一個じゃ……」 わたしが言う間に、お姉ちゃんはかちゃかちゃとスプーンを鳴らして 何かのルーとライスをちょっと混ぜ合わせた。 唯「はい、あーん」 喜色満面のお姉ちゃんがスプーンを向ける。 ……いいのかな? 憂「あ、あーん」 先にひとくち食べさせてもらった。 トマトの酸味がして、ようやくトマトハヤシだとわかった。 憂「……おいし」 唯「えへへ……さてさて」 お姉ちゃんは再度スプーンを器に差し込むと、スプーンにひと口ぶん掬う。 そしてそのまま、ぱくりと食べてしまった。 唯「おー、おいしいね」 間接キスがね……なんてお姉ちゃんは思いもしないんだろうけれど、 にっこりとしておいしいと言ったお姉ちゃんはすごく可愛かった。 憂「……ね、ねぇ、お姉ちゃん?」 いけない。 食事中なのに、ドキドキしてきちゃった。 唯「ん?」 お姉ちゃんはまた同じようにハヤシライスをすくう。 憂「も、もしかして、ずっとこれ続けるの?」 唯「あ、憂もお姉ちゃんにあーんってしたい?」 憂「え、えっと」 お姉ちゃんは思わず浮いた私の手に、スプーンをぎゅっと握らせた。 私がくせで手を開くのを見越していた動きだった。 唯「へへ、あー」 お姉ちゃんが口を開ける。 落ちつくんだ、私。 普段通りに、よこしまな気持ちを抱かずに。 憂「……あーん」 ぱくり、とお姉ちゃんが差し出したスプーンに食い付いた。 歯の当たった振動と、するりとくちびるが抜けていく感触が伝わって…… どうしよう、ぜんぜん興奮がおさまってくれない。 唯「えへへー。はい、憂も食べないと」 器を押し付けられ、お姉ちゃんに促される。 憂「う、うん……」 お姉ちゃんの口の中に入ったスプーン。 お姉ちゃんが舐めたスプーン。 わたしは、ほんの少しだけご飯をすくった。 憂「……い、いただきますっ」 思い切って、口の中へ。 お姉ちゃんがやったであろう形と同じように、舌を這わせて……。 唯「うい、おいしい?」 お姉ちゃんが頭を撫でる。 お姉ちゃんの中では私なんて、まだちっちゃな子供なんだろう。 憂「っん、おいしいよ」 どうやら、私の気持ちはひとつの臨界点をこえたようで、 スプーンを離すころにはかえって落ちついていた。 唯「はい憂、食べさせてー」 憂「うん。はい、あーん」 結局わたしたちは器がすっかり空になるまで、何度もご飯を食べさせあった。 ロウソクの火の色のせいで、お姉ちゃんは私が顔を赤くしていたのには気付かなかったみたいだ。 おかげでずっと見続けていられたお姉ちゃんの笑顔は、一生の思い出になりそうだった。 器を床に置いたころには、ロウソクがもうじりじり言い出していた。 ペットボトルのお茶を飲みながら、お姉ちゃんは消えかけのロウソクを見ている。 唯「憂も……飲んでおいたほうがいいよ」 憂「えっ?」 唯「暗くなって、ペットボトルがどこいったか分からなくなったら困るでしょ?」 唯「だから暗くなる前に、しっかりお茶飲んでおかないと」 そう言って、お姉ちゃんはさらにお茶をがぶがぶ飲む。 でも言うとおりだ。 水分はとっておくにこしたことはない。 ただでさえ蒸し暑く、汗をかきそうな夜なのだ。 憂「そうだね、そうする」 私もペットボトルを拾って、お姉ちゃんのようにがぶがぶ飲む。 お腹一杯になったころには、ペットボトルは半分ほどの軽さになっていた。 私は蓋を閉めてペットボトルを床に立てた。 さきに水分補給を終えたお姉ちゃんと同じようにしたのだ。 唯「……あっ」 お姉ちゃんが声を上げる。 明かりが弱まりだしていた。 憂「もう消えちゃうね」 唯「う、うん。そうだね」 お姉ちゃんは今更不安になってきたのか、すこし吃った。 明かりはどんどん小さくなって、最後は火花のようになって消えた。 唯「……ふーっ」 お姉ちゃんが長く息を吐いた。 憂「……消えちゃったね」 唯「うん、まっくら」 明るさに目が慣れていたのもあって、何も見えない。 お姉ちゃんがぺたぺたと私の背中に触れた。 私を探してるのかな。 憂「……お姉ちゃん、わたしはここだよ」 わざと少しお姉ちゃんから離れて、お姉ちゃんを呼ぶ。 唯「わっ、憂どこー?」 慌てた様子でお姉ちゃんが腕を伸ばしているようだ。 そんなお姉ちゃんが可愛くてもう少し感じていたくて、またちょっと距離を取る。 憂「ここだってば」 唯「ん、そこかな?」 お姉ちゃんが五感で私をとらえたのが分かった。 次の瞬間、お姉ちゃんにぎゅっと抱きしめられる。 唯「みつけたー、つかまえたー!」 お姉ちゃんは正面から抱きついてきていた。 正面はいちばん気持ちいいしくちびるも触れそうになるから好きなんだけれど、 ドキドキしてるのがいちばんバレやすいからちょっと怖い。 憂「えへ、つかまっちゃった」 唯「ふっふっふ……よいしょ」 ベッドの上で抱き合っている。 真っ暗だから大丈夫だけど、 もしお父さんたちが今の私たちを見たら何か勘違いをするかも、なんて思った。 唯「ふー。落ちつく」 お姉ちゃんがくったりと私にもたれかかる。 私もお姉ちゃんに寄りかかって、少し強く抱きしめた。 唯「……ねぇ、憂」 憂「ん?」 唯「真っ暗だとさ……何にも見えないね」 唯「それに、何にも見られない」 憂「……でも、私にはお姉ちゃんが見えてるよ」 憂「お姉ちゃんだって、私が見えてるでしょ?」 闇の中に、お姉ちゃんの輪郭が見える。 それはきっと、暗闇に目が慣れたせいだけではなかった。 唯「うん。憂が見える。見えるんだけど……ね」 抱きしめているお姉ちゃんの体が、すこし震えたように感じられた。 唯「それってことはさぁ……私、いま、憂しか見えてないってことなんだよ」 お姉ちゃんの抱きしめる手がゆるんで、顔が私の目の前にきた。 頬を撫でていった息は、すごくしめっぽくて熱かった。 憂「お姉ちゃん……?」 唯「憂は、いい子だよね」 泣きそうな目をして、お姉ちゃんは言う。 唯「さっきだって、お皿割ったこと正直に言ったし」 憂「……でも、私が隠し通してたら、お姉ちゃんはここに閉じ込められずに済んだのに」 唯「いいの。今そんな話してないから。……それに、私」 お姉ちゃんがまた微かに震えた。 唯「わたし、むしろ嬉しいんだ。憂と一緒に閉じ込められたんだから」 憂「……」 唯「……ねぇ、うい」 お姉ちゃんが、再度問いかける。 憂「……なあに、おねえちゃん」 唯「……憂は、いい子だから」 お姉ちゃんがごくりと唾をのんだ音が、耳に残る。 唯「私の、質問にも……素直に答えてくれるよね」 憂「……う、ん」 腕の中のお姉ちゃんがぶるぶる震える。 もしかして、震えているのは私のほうなんだろうか? うまく、しゃべれないし。 唯「あのねっ……憂は……」 唯「憂は、こんな、ね? わたしに……」 お姉ちゃんは泣いていた。 蒸し暑い中で、汗のようにぽたりと垂れた涙が、服のお腹にしみた。 唯「……わたしがっ。好きだっていったら……」 唯「付き合って……なんて……くれないよね」 お姉ちゃんが後ろに下がろうとした。 憂「……」 唯「ごめん、うい……わ、わた、じぃ……」 やっぱり震えているのはお姉ちゃんだよ。 ぼろぼろ泣いてるお姉ちゃんを力の限り抱きしめる。 唯「ごめん、ごめんねぇっ……好きに、なっちゃったぁ」 唯「ごぇ、んねっ……許してぇ」 憂「……お姉ちゃん」 私はお姉ちゃんを抱き寄せて、耳にくちびるを近づけた。 憂「……嘘はだめだよ? 私だけしか、見えないんでしょ?」 唯「うい……?」 憂「ちゃんと私を見て。お姉ちゃんだけを見てる私だけのこと」 泣きはらした目で、はなの垂れた鼻で、汗ばんだ肌で。 ろれつのまわらない舌で、赤く色づいた耳で。 お姉ちゃんは私を見た。 憂「……はい、嘘泣きやめようね」 お姉ちゃんの頭を撫でて、だきしめるのを一旦中断。 唯「……ぁ」 お姉ちゃんはくたびれたみたいで、肩をおろしてしばらく荒い呼吸をしていた。 だけど、わたしが笑顔を向けると、 あやされた赤ちゃんみたいに満面の笑みになった。 唯「……憂ぃ」 お姉ちゃんが、ゆっくりもたれかかるように私に寄り添った。 唯「……わたしは」 お互いにドキドキしてるのが、くっついた胸からよく伝わる。 唯「……私は、憂のことが大好きです」 唯「だから……つきあってください!」 お姉ちゃんは私を見つめて、言いきった。 わたしも、全身でお姉ちゃんを見つめる。 憂「……はい。喜んで」 ぴったり抱き合ったまま、私たちは離れなかった。 底も見えない暗闇の中で、お姉ちゃんの存在だけがはっきりわかる。 世界中に、私とお姉ちゃんだけがいる。 唯「ういっ……」 憂「うん……」 表情も格好も、気持ちもわかる。 わたしはほんのすこし首を傾けるようにして、待ち受けた。 ―――― 翌朝、私たちは寝乱れた服とベッドを直して、鍵の開くのを待った。 ペットボトルを探してお茶を飲み、お姉ちゃんの求めに応じてキスをする。 そんなことをしていると、やがて鍵の開く音がした。 母「二人とも、朝よ。しっかり反省したかしら?」 扉を開けたお母さんは、とたんになんだかなんともいえなそうな顔をした。 苦笑い? 憂「まぁ……そうかな?」 唯「うん、もうおっけーだよ!」 母「そう。じゃあ出なさい」 唯「えへへ、やった!」 お姉ちゃんはベッドから飛び出すと、我先にと地下室の扉に走っていき―― お母さんに服を掴まれ、捕獲された。 唯「え、な、なにお母さん?」 お姉ちゃんはなんだか焦ったような顔。 そんなに慌てることかな? どうしたんだろう。 母「……唯」 一方、お姉ちゃんをつかまえたお母さんはそれはそれは笑顔で。 母「うまくいったみたいねー?」 そう言ってお姉ちゃんの頭をがしがし撫でた。 憂「うまく……いった?」 その言葉によって浮かぶ、ひとつの疑念。 もしかして、まさかお姉ちゃん、そんなわけないよね。 唯「な、なんでもない、なんでもないよ憂!」 憂「……お母さん、お姉ちゃんと話があるからちょっと鍵かけてくれない?」 母「オッケー!」 お母さんは身をひるがえすとドアの外に出て、鍵をかけてくれた。 憂「さて……説明してもらおうかな、お姉ちゃん?」 唯「ひいいいぃぃ!!」 ドアの前でうずくまるお姉ちゃんを抱き上げて、ベッドに投げ込む。 まっくらは、時間の感覚をなくす。 この暗闇に朝がやってくるには、まだしばらくかかりそうだった。 おっしまい 戻る
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梓「えっ、唯先輩!?」 唯「奇遇だねあずにゃん」 澪「ひっくひっく」 唯「どうして泣いてるの?」 澪「ひっく・・・唯の幽霊が見える。ということはここは天国なんだ・・・」 梓「先輩、落ち着いてください」 唯「私たち死んでないよ」 憂「お、お姉ちゃん、兎、兎だよお!」 唯「ほら見たことか、やっぱり兎はいたでしょ。お姉ちゃんの言ったとおり」 お姉ちゃんは自慢げに腰に手を当て親指を立てます もうなにがなんだかわかりません 梓「憂たちもハネムーンに月旅行に来てたんだね」 憂「そんな梓ちゃん、ハネムーンだなんて・・・」 ハネムーン。ハネムーンなんでしょうか 月に来ている以上そうかもしれないけど、こうしてはっきり言われると恥ずかしいのです 憂「それより、これ・・・」 兎さんは輪に闖入した私たちをも取り囲んでしまいました 品定めをするように、赤い瞳でこちらを観察しています 憂「いったいどうなってるの?」 梓「この兎たちが通せんぼして、宇宙船に帰してくれないんだ」 唯「それで澪ちゃん泣いてたんだね」 梓「はい・・・。この兎たちなにか怒ってるみたいで」 澪「うう、ぐすっ」 梓「もう、澪先輩しっかりしてくださいよ」 澪「ごめんよ梓・・・、私梓を守らなくちゃいけないのに」 澪さんはどうやら梓ちゃんのおしりにしかれてるようです 唯「ふむふむ、ほうほう」 梓「先輩、兎の言葉がわかるんですか!」 唯「うん。やっぱり第二外国語でロシア語とっといてよかったよ」 憂「お姉ちゃん、すごい!」 ソ連時代からの宇宙開発の名残でしょうか お姉ちゃんによれば、兎さんたちの言葉はロシア語だったのです 月の共通語は最初に月面着陸をしたアメリカの言葉かとばかり思っていました 先入観というものはこわいものです お姉ちゃんはしきりにうなづいたり、 身振り手振りをしながら兎さんとお話をしました 数分ばかりしてお姉ちゃんは振り返りました 唯「兎さんたちが怒ってる理由がわかったよ」 梓「なんだったんですか」 唯「あのね、あずにゃんたちが月の兎さんのお餅をふんづけちゃったのが原因だって」 梓「お餅・・・?」 澪「そういえば、途中でそんなの見たかも・・・」 唯「兎さんたちにとって、すっごく大切なものだって言ってるよ」 澪「そうだったのか・・・」 梓「兎さん、ごめんなさい! 許してくれませんか」 兎たちは小さな首を横に振ります 唯「ダメだって」 梓「そんな・・・」 澪「うう、やっぱり私たちは地球に帰れないんだ・・・!」 憂「ねえ、私たちが代わりのお餅をつくってのはどうかな」 梓「えっ、憂?」 憂「私、お餅をつくの上手なんだ。お正月用のお餅はいつも家でつくってるんだよ」 唯「兎さんたち、それなら良いって言ってるよ!」 憂「やったあ!」 さっそく杵と臼が運ばれてきました 人間サイズの臼も杵も、小さな兎さんには不釣り合いですが 重力の少ない月世界では彼らでも扱いにこまることはないのかもしれません 杵の先でふかしたもち米をぐりぐりとつぶします 唯「準備オーケーだよ」 憂「お姉ちゃんはお餅を返すのお願いね」 唯「よしきた!」 ぺったんぺったん 二人でお餅をつきます 私もお姉ちゃんも慣れたもので、つきと返しのタイミングに迷いはありません ぺったんぺったん ぺったんぺったん ぺったんぺったん 月のお餅が出来上がっていきます 唯「ういー」 ぺったん 憂「お姉ちゃん!」 ぺったん 梓「憂、私にも手伝わせて」 憂「うん、いいよ」 唯「あずにゃん、お餅を飛ばさないように気をつけるんだよ」 梓「分かってます・・・これ、けっこう軽いね」 澪「わ、私もやる!」 今度は梓ちゃんと澪さんに交替です ぺったんぺったん 二人の動きはぎこちないけど、堅実にお餅をついています これって二人の共同作業ですね ……ってそれは、私たちもだった おかしな状況のせいか、へんなことばかり考えちゃうよ 唯「終わったー!」 憂「やったね、お姉ちゃん」 何度かの交替ののちついにお餅は完成しました 出来上がったお餅はシャンパンタワーのように高く積み上がっています 兎さんたちもとってもよろこんでるようです 唯「いっぱい働いたから許してくれるって言ってるよ」 梓「兎さん、本当にごめんなさい」 澪「ごめんなさい」 頭を下げる二人に、兎さんたちはあわてた風です ロシア語は分からないけど、「まあまあ頭をおあげください」って感じなのかな? ぺったんぺったん ぺったんぺったん ぺったんぺったん ぺったんぺったん まだ耳の奥にお餅の音が残っています ぺったんぺったん…… 唯「兎さんかわいいね」 憂「そうだね」 月の兎さんたちは地球の兎さんとおなじでふわふわとした毛をもっていて きっとじかに触れたらやわらかそうです 唯「ういー、この兎さんたち地球に連れ帰ったらだめかなあ」 憂「お姉ちゃん、ひらさわ号は積載量が限られてるから・・・」 唯「だめー?」 憂「ごめんね、お姉ちゃん」 唯「じゃあ、あずにゃんと澪ちゃんは」 澪「いや、私たちは自分の船があるから」 梓「それにこれ以上、お二人の邪魔はできませんよ」 憂「あ、梓ちゃん・・・」 そろそろお別れの時間がやってきました 不思議と名残惜しいですが、宇宙服の空気にも限りがあります 特に先に来ていた二人は、急いで船に戻らなくてはなりません。 梓「じゃあ、お世話になりました」 澪「二人とも本当にありがとう。二人で良い時間をすごしなよ」 唯「ばいばーい」 憂「さようならー」 唯「私たちもひらさわ号に帰ろうか」 憂「うん、お姉ちゃん。でもその前に背中にまわした手をこっちに見せてね」 唯「ぎくっ」 お姉ちゃんの手の中にはふわふわの兎さんがいました 憂「もうっ、誘拐するつもりだったの?」 唯「てへへ、冗談だよお」 どうでしょう、危ないところです ……けれど、もしお姉ちゃんがいなかったらこの状況はどうにもなりませんでした 梓ちゃんも澪さんもずっと船に帰れないままだったし、私だってそうでしょう お姉ちゃんにはいっぱい感謝しないといけないね 憂「お姉ちゃん、ありがとね」 唯「???」 きょとんとした顔です ぴょーんぴょーんぴょーん 足跡をたどって、来た道を返していきます お姉ちゃんの足跡と私の足跡 二人の痕跡はリズムよく月の大地に刻まれています この足跡、ずっと残って行くのかなあ ぴょーんぴょーんぴょーん 兎さんたちも、船の入り口まで見送りに来てくれました 憂「さようならかわいい兎さん!」 唯「ダスビダーニヤ!」 憂「だすびだーにや!」 名残惜しくも、扉はしまります いまや月世界は三重の隔壁と強化ガラスの向こう側です 唯「そういえば、海に行き忘れたねえ」 憂「そうだねえ」 唯「しまったなあ、月の海水浴したかったのに」 憂「お魚さんも見たかったね」 唯「でも、楽しかったよね!」 憂「・・・うん!」 お姉ちゃんと一緒で、いっぱい楽しかったよ 憂「また今度来ようね!」 唯「きっとだよ!」 ジェット噴射をはじめた船は コンピュータの自動操縦によって目覚ましい速度で地球へと帰還して行きました 私たちは暗い夜空に浮かぶ月を見るたびに思い出すでしょう 以上が私とお姉ちゃんの月旅行の顛末です そういうわけで月の砂と、兎さんからもらった杵とは いつまでも私たち姉妹の宝物なのでした おしまい 戻る 補足 書かなかったけど、落ちてた人工物は月面散策用のバギーかなんかの部品です うさぎに追われて逃げるために軽量化したのです